デジタルカメラの画像を使った写真計測について

高度成長期に建設されたトンネル、橋梁及び擁壁といったインフラ構造物の老朽化が深刻になっており、日々の暮らしの安全、安心をするだけではなく、巨大地震などの大災害への備えのためにも、どのような対策をしたら良いかの検討をまとめることが迫られています。ところが傷んでいるインフラ構造物が今後危険な状態になるのかどうかを検討する点検作業には膨大な費用と熟練の技術者の確保が必要であり、いまだに充分に実施されていないのが実情です。

このたび市販のデジタルカメラで撮影した画像から構造物に発生している”ひび割れ”の幅の変化を高精度に計測する技術を開発し実用化することになりました。今回開発された技術を使えば、市販のデジタルカメラで”ひび割れ”を撮影するだけで、高精度にひび割れの幅の変化を自動的に計測することができます。構造物に"ひび割れ”が見つかった場合、どのくらいの期間でどの程度ひび割れが拡がっていくのかを正確に把握する技術であり、100メートルの遠方から撮影した画像でも1ミリ以下の精度で”ひび割れ”の幅の変化を捉える事が可能となります。誰でも簡単かつ安く”ひび割れ”をモニタリングする技術の普及により、インフラ構造物の老朽化対策の進展が期待されます。この技術は、”ひび割れ”の周囲にターゲット(寸法5センチ角)を張り付け、このターゲットをひび割れと同時に画像に写し込むことによって、どの位置から撮影しても高精度でひび割れの幅の変化を計測することができます。必要な機材はターゲットの他は、市販のデジタルカメラとパソコンだけです。撮影されたデーターは弊社がお預かりしし、専門業者にて解析しお客様にご報告させていただきます。

ターゲットは、硝子性で再帰反射性をもち、表面には特殊コーティングを施しており約10年以上の使用に耐えうるものです。屋外使用を目的に作られており、汚れや雨など自然現象でも安心してご使用頂けます。

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